平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

聞けなかった言葉と「あえて」の尼神インター。

会社から帰り、ワイシャツを脱いでいると、娘が話しかけてきた。
「晩ごはんの後、ちょっと聞いてほしいことがあるんだ」とのこと。
いつになく神妙な様子で、その表情からは「ちょっと聞いてほしいこと」の意味合いが読み取れない。
夕食の後、ということは、母親の耳には入れたくないということなのだろうか。つい冗談めかして、好きなアニメの2期製作が決まったとか? と聞いてみたのだが、娘の返事は「そういうんじゃないやつ。まあ、2期製作とかも大事だけどね(笑)」というものであった。

夕食の間、娘はいつになく上機嫌で、たまたま見ていたテレビのCMに出演していた角田晃広から東京03の話題になり、娘は「最近のサトシのツッコミは……」などと飯塚悟志について語りはじめた。彼女は飯塚悟志を下の名前で呼ぶほど気に入っているのである(もっともこれは、ももいろクローバーZファンの多くに共通した傾向ではある)。
ちなみに、東京03以外で彼女の口から出てくるお笑い関連の名前には、サンドウィッチマン、アンジャッシュ、バカリズムなどがあり、基本的にはコントが好きなようだ。それならばということで、かつて知人のアナグマさんに吹き込まれて僕がおおいにハマったラーメンズのコントを見せてみたことがあるのだが、「コントは長くて10分、理想は5分以内」という彼女独自のレギュレーションにひっかかるネタが多くて気に入ってもらえなかった。それはなかなか残念なことではあったが、ラーメンズのあるコントについての「私は単純に笑いたいの。感心したいわけじゃない」というコメントはそれなりに名言っぽく聞こえなくもない。

ちなみに最近はあえて尼神インターをチェックしていて、一周まわって誠子ちゃんがかわいいそうだ。誠子という人に関しては、以前、何かのドラマで見たことがあり、なんとなく顔くらいは思い出せるのだが、尼神インターというコンビについては僕はほとんど何も知らない。今ここにコンビ名を書くまで、尼子インターだと思っていたくらいだ。
彼女が言う「あえて」とか「一周まわって」の意味するところはよくわからなかったが、やや強めにオススメされたのでそのうち見てみようと思う。

お笑いについての持論を展開しきったあと、娘は風呂に入ってそのまま自室に戻ってしまった。

彼女は、何か言い忘れていることはないのだろうか。