平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

『リンスを切らしただけなのに』(未完)

リンス、いや、容器の記載にならえばコンディショナーを先週末から切らしている。
連日買い忘れているという状況についてはいかがなものか、とは思うが、シャンプーのみで洗髪を済ませる日々にそれほどの実害はない。一度、こっそりと娘が使っているものを拝借してみたのだが、あまりにもいい香りがしたのでどぎまぎしてしまい、その後は手を出さないようにしている。色にたとえると桃色の香りは、加齢臭が気になるようなおっさんにはハードルが高すぎる。

個人的にはそれほどの不便を感じないリンスなし生活だが、状況によっては、これが大変なピンチを招くのだ、という状況を想像してみる。リンスを買い忘れてしまったばかりに、それまで想像もしたことがないような事件に巻き込まれ、何者かに追われたり戦ったりするような、いわば『リンスを切らしただけなのに』というような物語だ。
これがなかなかの難問で、たわいないひとり遊び的に考え始めてみたものの、何も思いつかない。何も思いつかないとそれなりに悔しくなるもので、昨日くらいからはもう、『リンスを切らしただけなのに』のことばかり考えている。
それなのに、リンス自体は買い忘れているのだ。