平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

朝、新しい消費税についてまず思ったこと。

ふと気がつけば月が変わり、今日から消費税は10パーセントになる。
ここ最近の、「増税前の今! まとめ買いのチャンス!」的な盛り上がりにすっかり乗り遅れたまま10月を迎えてしまった。まあ、あまりお金に縁のない生活をしているので、乗り遅れるも乗り遅れないもないのではないか、という話もある。

とはいえ、まったく「まとめ買い」的なことをしなかったかというとそうでもなく、先週末に目薬をまとめて買ったりはした。ドラッグストアがセールをやっていて、まとめて買うとぐっとお得だったのである。目薬は日常的にじゃぶじゃぶ使うのだが、使用期限のあるものなので、とりあえずふたつだけ買っておいた。期限内に使えば品質に問題はないだろうとは思いつつ、やはり新鮮な方が効きがいいのではないか……というようなことをついつい考えてしまい、大量買いできなかったのだ。これはなんというか、神頼みとか縁起かつぎに近い発想である。

今朝、最寄り駅に向かう途中で見た床屋の張り紙はなかなか衝撃的なものであった。ここは1,300円で髪を切ってくれるところで、僕もよく使っている。
その張り紙は、要は増税による値上げの告知であり、「諸般の事情」とか、「申し上げございませんが」という類の言葉とともに記されていた新価格は、なんと1,500円だったのである。

1,300円から1,500円ということになると、僕の計算に間違いがなければ15パーセントの値上げということになる。
これをややくどく言えば、「8パーセント分の消費税込みであった1,300円からさらに15パーセントの値上げ」ということだ。もしかしたら、僕の住む町だけ、消費税の増税幅がちがうのだろうか。

増税前に髪を切っておけばよかったかもしれない。
通勤電車に揺られながら、ふとそんなことを考える。「増税前の今! まとめ刈りのチャンス!」というフレーズが頭をよぎり、「まとめ刈り」ってなんだよ、と我ながら思う。それはつまり、丸刈りみたいな状態になるのだろうか。本当に「まとめ刈り」をしてみたら、家族や会社の同僚はどんな反応をするだろう。

まあ、1,300円から1,500円の値上げなのだから、実際の差額は200円ではある。ただ、15パーセントという想定外の数値に驚いてしまい、電車に乗っている間中、「まとめ刈り」した自分の頭部の予想図が頭から離れなかったのだ。