平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

2018-01-01から1年間の記事一覧

いいたいことはすこしだけ。

インターネットの片隅でかまぼこ板くらいの看板を出しているような、とてもちっぽけなこのブログを見に来てくれる人がいるということが、いまだにうまく飲み込めていません。 たとえばこのブログを見に来る人がいなくなったとしても、僕は細々と雑文書きを続…

大怪獣ネテクラス、師走にあらわる。

金曜は仕事納めで、その後は今年最後の飲み会であった。 日付が変わるか変わらないかというタイミングで帰宅して、風呂に入り、そのままベッドに直行した結果、目が覚めたのが夕方の4時であった。 いや、正確にいえば時々目は覚ましていて、そのたびにトイ…

野良猫には似合わない指摘。

まだ薄暗い朝、駅に向かう途中で見かけた野良猫は、収集待ちのゴミ袋から何かをくわえて、足早に去っていった。 彼(いや、彼女かも)が誰にも怒られることなく、無事にアジトにたどり着き、がつがつと食事ができるといいなと思う。できればそのアジトに、風…

「朝、目が覚めたらゆっくりと白湯を飲むことにしているんだ」

平日の朝は、起きるとまず電気ポットで湯を沸かして、それをずずずとすすることが多い。とにかく寒くて体を暖めたいもののコーヒーを作ることすらおっくうだ、という状況だからこそやっていることで、特にお湯が好きということもなければ「やっぱり最終的に…

クリスマス含有率ゼロパーセント。

朝があまりにも寒くて、これはできればふとんから出たくないぞ、と思い、枕元に積んである文庫本を手に取った。 ここのところ、僕の枕元には文庫本やハードカバー、マンガの単行本が低く積んであり、規模的なことをいえば5冊積みのものが5つくらい雑多に並…

おめざと石鹸。

起床後、インスタント・コーヒーを作り、会社から持ってきた小さなチョコレートを食べる。いわゆるおめざというやつだ。おめざというのは、朝、目覚めたときに食べるお菓子のことで、子供のころ、福島県にあった父の実家に遊びに行くと毎朝祖母が出してくれ…

Oh Shit!

とある駅で電車に乗ってきて、座っている僕の正面に立った男性に、 「クソが」 と言われる。 その時僕は本を読んでいたこともあって、彼がそのコメントを誰に対して発したのかわからないが、彼との距離感から考えて僕に向けてのメッセージである可能性は高い…

聞き間違いが奇々怪々。

「日本中が、ある程度夢中」という声が、テレビから聞こえてきた。それは家族の誰かが見ていたもので、僕はその瞬間を直接見てはいなかったのだが、どうやら何かのCMらしい。 「日本中が、ある程度夢中」 何のCMだか知らないが、CMならばなんらかの商品を消…

卒業できない。

娘がコンビニに行くというので、ついでに買い物を頼む。 「いいけど、セブンには行かないよ」 というのが娘の返答で、セブンとはセブンイレブンのことである。 僕がお願いしたものはどのコンビニにでもあるものなので、娘がセブンイレブンに行こうがファミリ…

冬季限定ヒゲそり問題。

この時期になると、朝のヒゲそり時に使うジェルがとても冷たい。 ヒゲそり前に鼻の下やアゴや両方の頬に透明のジェルを塗り付けるのだが、これがなかなかの、思わず「うおう」と声を上げかねないくらいのひんやり具合なのだ。 とはいえこの工程をおろそかに…

スランプを突破するたったひとつの冴えたやり方。

キーボードを前にしてしばし時を過ごし、まったく動く気配のない指を見つめていよいよ枯渇したのか、と思う。 そもそも何が枯渇したのかよくわからないのだが、それはおそらくここにこういう雑文を書くにあたって大切なものなのだろう。まあそれがなんにせよ…

朝からまっぷたつ。

たとえば電車に乗ろうとしている時だ。 駅ホームのアナウンスで「まもなくドアが閉まります」という告知後、実際にドアが閉まるまでには数秒の間があったりする。 その時点でドアの近くにいればそのまま早歩きで電車に乗り込むわけだが、今朝のドア閉め担当…

負ける技術(トイプードルに)。

娘の話によると、最近、犬が散歩の途中で、 「もう歩きたくない」 と言うのだそうだ。 ウチの犬は日本語を話したりしないし、娘が犬語を理解するわけでもないのだが、そこそこ長い付き合いの犬と人間の間では、ある程度のコミュニケーションは可能になるもの…

私の中のもうひとりの私。

ひどくイヤな夢を見て夜中に目が覚める。 イヤな夢を見ること自体はそれほど珍しいことではないものの、今回のイヤさ加減は格別で、起きたときに軽い吐き気がしたほどだ。起きてすぐキッチンに直行し、大きめのマグカップでなみなみ一杯の水を飲む。 夢の中…

短期的フレンチトースト・アディクト。

会社最寄り駅のパン屋で買ったフレンチトーストがいい。 パン部分はバゲットになっていて、お値段は200円弱。 改札に向かう途中でふとそういうものが売られていることに気付き、なんとなく買ってみたのだがこれがなかなか美味い。 人生観が変わったとか、も…

華麗なる休暇。

古い友人数名と神保町でカレーを食べようということになり、その話題が出たのはもうけっこう前の話なのだが、ふと思い返すと、なぜカレーを食べることになったのか、まったく思い出せない。いつもこのメンバーで集まるときはテキトーに居酒屋に入るのである…

会社でスマートフォンを使うときに注意すること。

それは主に会社で見かける光景で、その時、人は自席でうつむいている。 視線は机上に向かっているのかというとそうではなく、机の端と自分の胴体の中間くらい、つまりは机と身体の間のわずかな隙間にそそがれている。 真下を見るほど首を曲げると、そのシル…

もうひとつの。:『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン・ハイエボリューション』のこと。

テレビシリーズ『交響詩篇エウレカセブン』第48話「バレエ・メカニック」を観るたびに僕は泣いてしまうのだ。 どうやらこの物語には僕が泣いてしまうスイッチをオンにする要素がずらりとそろっているようで、実験的にこの48話を2回連続で観たことがあるのだ…

朝の犯罪被害妄想。

朝6時台を早朝というべきかどうか、僕にはよくわからない。 ある人にとっては普通に活動している時間帯だろうし、また別のある人にとっては、睡眠というイベントの最終段階で、アンコールを求めている時間帯になるかもしれない。 ちなみに、僕にとって6時…

夜のメロディ。

自宅最寄り駅のひとつ手前の駅から歩いて帰る。 日頃の通勤にちょっとした運動的な要素を取りいれて、健康に気を使っている風を装いたい、という気分もないではないが、どちらかというと、単に歩きたくなって、なんとなく歩く、という、それを理由といってい…

トイプードルは目をそらす。

一時期左前足を使わなくなっていた我が家の愛犬は、結局のところ病院に行った次の日くらいには4本足ドッグに復活し、その後はこれまで通り傍若無人にふるまい、あまりにもやんちゃが過ぎて飼い主にぎろりとにらまれた瞬間「おまえは新房昭之監督作品か」と…

時短で低カロリーでリーズナブルでバズな究極ランチとは。

スーパーで売っているいわゆるカット野菜、もう少し細分化するとキャベツの千切りを透明な袋に入れて売っているようなアレ。 うちの近所のスーパーでは千切りキャベツや、それにこれまた千切りのニンジンやたまねぎなどもブレンドしてサラダっぽくしたものや…

聞けなかった言葉と「あえて」の尼神インター。

会社から帰り、ワイシャツを脱いでいると、娘が話しかけてきた。 「晩ごはんの後、ちょっと聞いてほしいことがあるんだ」とのこと。 いつになく神妙な様子で、その表情からは「ちょっと聞いてほしいこと」の意味合いが読み取れない。 夕食の後、ということは…

ひと目だけでも見てみたい。

昼休みが終わり、最上階にある休憩コーナーから自席のあるフロアに降りる階段をてくてくと歩いているとき、前を行く女の子ふたりの声が耳に入ってきた。聞き耳を立てたわけではない。彼女たちの声が大きいのだ。 彼女たちの話の内容を要約すると、あるフロア…

はたらかない細胞。

朝、喫茶店でモーニングのゆで玉子を食べていて、ふと、僕がこの世で一番好きな玉子料理はゆで玉子なのではないか、という疑問、というか、可能性の獣が頭の中を駆けめぐり、どこかへと去っていった。 厳密にいえば、一番好き、というのはちょっと違うかも知…

トイプー女子は前のめり。

急に左前足を使わなくなった我が家の愛犬であるところのくり(トイプードル。女子)については、医者の眼力をもってしても「筋を痛めたか、それともネンザか、そのあたりでここはひとつ」という、ややあいまいな判定しかできなかったようだ。 レントゲンの結…

定時退社とぴょこぴょこドッグ。

ウチには犬が一匹いて、彼女(女の子なのだ)の名前はくり、という。ちなみに名前を付けたのは僕で、目がくりくりとしているというのがその由来だ。マロンのほうの「くり」にちなんだわけではなにのだが、毛の色はちょっと近いかもしれない。より正確にいえ…

結局なんだかわからない。

会社からの帰宅途中、通り過ぎたガソリンスタンドの広告が目に留まる。 そこにはこんなようなことが書いてあった。 「3次元ガソリン」 え、ガソリンって普通3次元なんじゃないの、液体って実は2次元だったりするんだっけ、などと一瞬思ってしまうのが文系…

魚肉ソーセージ週間。

ここ一週間ほど僕の身体を薄ーく包んでいた寒気がようやく治まってきた。 僕の場合、体調が悪く、とはいえ食欲がなくなるほどでもない、というような場合、いつもより多めに栄養を取って早期回復を試みる。かつて観た映画の中ではルパン三世もそのようにして…

朝、見知らぬマンション前にて。

いい天気、だけど涼しい。 歩きながら考え事をしたくなり、犬の散歩を買って出る。 ぽつぽつとしょうもないことを考えながら、適当に歩き、その道すがら、特に目的もなくあたりを見回してみる。僕はよそ見がちな人間なので、慣れ親しんだ近所を散歩している…