平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

それはまるで物語のような。

僕の住む町から一番近い繁華街に新しくできた映画館に行ってみる。 なんでも国内最大級のスクリーンが自慢なのだそうだ。この映画が観たい、というより、その映画館の巨大スクリーンを見てみたい、という動機で上映スケジュールを確認してみると、たまたまそ…

夏度数はこれくらい。

夜になると犬がベッドに上がってきて、先に横になっている僕に寄り添うように眠るようになった。季節は秋に移りつつあるということなのだろう。ただ、しばらくすると「まだくっついて寝るには暑いわん」とかなんとか言いながらベッドを下り、床の上に移動し…

起きなかった惨劇と僕のささやかな敗北感。

テレビのニュースから聞こえてきた「店員をオカズに……」というアナウンサーの声に、宮沢賢治の『注文の多い料理店』をふと思い出し、なにやらとても猟奇的な事件が起きたのではないかとドキドキする。その時、頭の中に流れていたセリフは、 「おい店長。あそ…

『天気の子』の最後の部分について。

スタッフロールとかエンドクレジットとかいわれる例のあれ、映画が終わる時にスタッフやキャストの名前が流れるように表示されるあの時間帯の最後には、その映画の監督の名前が表示されることが多い。 スクリーン下方から監督の名前が登場する時に、「そのま…

中年サラリーマンが足を触られるとはどういうことなのか。

会社からの帰り道、通勤電車の中で、隣に座っていたおじいさんに足を触られる。 もう少し詳しく書くと、それまでずっとうつらうつらと眠っていたおじいさんがふと目を覚まし、突然、僕の足を触ったのである。その電車に僕が乗ったとき、おじいさんはロングシ…

臀部キミのせいだ。

よく言われるところの「ウォシュレット」は商品名で、機械としての名称は温水洗浄便座というらしい。 温水洗浄便座。 まあまあのネーミングだなあとは思うものの、その実態を知らない人が「温水洗浄便座」などと言われたら、「温水で洗浄された便座」と思う…

通勤経路が危険地帯。

暑かろうがなんだろうが、サラリーマンなので会社には行かねばならぬ。 それはしょうがない。それはそういうものだ。 「なんか暑いので今日は休みます」 ……なんとなく、一度くらいは言ってみたいような気持ちにならなくもないが、そこはそれぐっとがまんして…

夏の散歩にビスケット。

いやしかし暑い。 外を歩いていると、熱せられた空気のかたまりが体にぼうんぼうんと体当たりをかましてくるような、まさに猛暑本番! という暑さである。 この暑さは地上に住む者に平等にダメージを与え……いや、そんなに大げさな話でもないのだけれど、この…

夏のせい。

ここのところの急な暑さにすっかりとやられてしまい、朝、通勤するだけでもうふらふらである。 出社後、汗がたらたら流れる後頭部をタオルでぬぐいながら水を飲む。もう一日の体力をほとんど使い切ってしまったのではないか、という恐れのようなものを感じ、…