平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

僕の頭のまわり、星が光ってた。:コーネリアス@東京国際フォーラム

ステージ上の大きなスクリーンに流される凝った趣向の映像に合わせて、コーネリアスが生演奏を行なう、というライブを観に行った。
『Cornelius Mellow Waves Tour 2018』というやつだ。
映像にあわせてきっちりと音楽を流すのであれば、大画面かつ良い音響の会場で、ミュージック・ビデオを上映するのとあまり変わらないのでは、そもそもコーネリアスと3名のバンドのメンバーですべての音を出せているわけでもないようだし……というようなことを一瞬だけ考えつつ、「そこはやはり、生で観るライブならではの何かがあるのだろう」と思いつつライブを観る。

実際それはその通りで、まさに、ライブならではの何かがそこにはあった。
それはおそらく、要素としては圧倒的な音量と光量ということになるのだろう。それらが整然と同期して目や耳や皮膚から体内に入ってくると、なんというか、身体の中で音と光が混ざったものが暴れだし、一見おとなしく椅子に座っているだけのようでいても、実はけっこう「ノッている」という状況になる。

ただ、どんなに音が大きくても光が明るくても、ふいにその状況に「慣れる」というところが人間のすごいところで、慣れた挙句にやや飽きた、というところもほんのちょっとあった。そういう時にふと思い出したのが、上に書いた「大画面かついい音響の会場で、ミュージック・ビデオを上映するのとあまり変わらないのでは」というやつだ。

ちなみに、コーネリアスのライブを観るのは『THE FIRST QUESTION AWARD』をリリースした時期のもの以来で、それはつまり20年以上前の出来事ということになる。そういう状況が生み出すちょっとした高揚感もあり、基本的には観るもの聴くものほとんどすべてが面白かった。

それはそうと、つい勢いでカセットブック(どうやらこれがツアーパンフらしい)を買ってしまったのだが、我が家にはカセットテープを聴くための機械がないのであった。
さてさてどうしたものか。