平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

感想文

命名コロビクビク。

駅の階段で久々にすっ転ぶ。 ホームから降りる階段の、最後の段を踏み外したのだ。 ここで、そこそこ長いこと生きていれば時には階段を踏み外すこともあるよな、と思えればいいのだが、ついつい持病の進行状況との関連について思いをはせてしまうのである。 …

それはまるで物語のような。

僕の住む町から一番近い繁華街に新しくできた映画館に行ってみる。 なんでも国内最大級のスクリーンが自慢なのだそうだ。この映画が観たい、というより、その映画館の巨大スクリーンを見てみたい、という動機で上映スケジュールを確認してみると、たまたまそ…

『天気の子』の最後の部分について。

スタッフロールとかエンドクレジットとかいわれる例のあれ、映画が終わる時にスタッフやキャストの名前が流れるように表示されるあの時間帯の最後には、その映画の監督の名前が表示されることが多い。 スクリーン下方から監督の名前が登場する時に、「そのま…

クラムボンはわらったよ。

最近はなにもしていない。 本も読まず、録画していた映画やアニメを観ることもない。 本来そういうことをするために用意している時間、つまり、自分が裁量権をフルに行使できる時間は、なんとなくぼんやりとしたり、テキトーに携帯をいじったりしている。で…

気まぐれロマンティック。

仕事の都合で帰りが遅くなり、帰宅した時には日付が変わっていた。 遅い夕食を取り、風呂にも入ってしまうと、丑三つ時やや手前、という時間になっていた。いつもなら寝ている時間帯だが、シフト勤務による生活サイクルのずれの影響か、不思議と眠くない。 …

初笑いは想定外。

ずっと前に録画してそのまま忘れていた『恋する惑星』と『天使の涙』を観る。かなり小規模なウォン・カーウァイ祭りである。 ちなみに、どちらももう20年以上前の映画だ。懐かしいやら(なぜか)こっぱずかしいやら、うきうきにやにやと楽しく鑑賞した。特に…

『眠れぬ夜のために』のために。

やはり、気の利いた会社は休むのかもしれない、と思ったのは、1月4日金曜日、つまり僕にとっての仕事始めである昨日、行き帰りの通勤でのことである。 とはいえ、僕にしたって休日に働いているわけではなく、平日に普通に出社しているだけのことなのだ。金…

もうひとつの。:『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン・ハイエボリューション』のこと。

テレビシリーズ『交響詩篇エウレカセブン』第48話「バレエ・メカニック」を観るたびに僕は泣いてしまうのだ。 どうやらこの物語には僕が泣いてしまうスイッチをオンにする要素がずらりとそろっているようで、実験的にこの48話を2回連続で観たことがあるのだ…

僕の頭のまわり、星が光ってた。:コーネリアス@東京国際フォーラム

ステージ上の大きなスクリーンに流される凝った趣向の映像に合わせて、コーネリアスが生演奏を行なう、というライブを観に行った。 『Cornelius Mellow Waves Tour 2018』というやつだ。 映像にあわせてきっちりと音楽を流すのであれば、大画面かつ良い音響…

もうそれは過去のこと。:『2001年宇宙の旅』70㎜版特別上映。

70㎜のフィルムで『2001年宇宙の旅』を観ることができるという特別上映会に行ってきた。 この作品がはじめて公開されたのは1968年で、僕はまだ生まれていない。その後何度か行われたリバイバル上映のどれかを観たのがたしか中学生の頃だ(その時は35㎜版が上…

あなたがいるなら。

「ただ見てるだけで、なぜ、わけもなく、切なくなるのだろう。動くだけで、なぜ、意味もなく、どきどきしてくるのだろう」 「あなたがいるなら、この世は、まだ、ましだな」 その人が存在するだけで、「この世はまだましだ」と思えるような、そんな人がいる…