平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

テレンテクダ、ニコラテスラ、アマンダラカマンダラ。

通勤電車の中で、若い女の人が「てれんてくだ」と言っていたのが聞こえてきた。僕はこの手の見立てが大変下手ではあるのだが、年齢はおそらく10代後半から20代前半といったところではないだろうか。
この「てれんてくだ」は「手練手管」のことを意味していたのだろうか。日常的な会話の中であまり出てくることのないレア度やや高めの言葉のような気がするし、ましてや話していたのは若人だ。どういう内容の会話の中で登場したのか、ちょっと気になる。

逆にこの「てれんてくだ」が「手練手管」ではなかった場合、それはいったい何を意味する言葉なのだろうか。
もしかすると、僕が知らないだけで「テレンテクダ」という別の言葉が存在している可能性はある。「テレンテクダ」と何回か口の中でつぶやいてみると、なんとなく未知のテクノロジーか、新しく発見された栄養素のような響きを感じなくもない。

「テレンテクダ10%配合」

……というような。

ただ、その昔、「コエンザイム」という言葉をはじめて聞いたときに、「エコエコアザラク」とか「エロイムエッサイム」と同系統の、なにやらオカルト的な言葉なのではないかと推測し、真相を知ったときに愕然とした僕のことなので、この手の推測はあまりアテにはならない。

それにしても、テレンテクダが10%も配合されていると、どんな効果あるのだろう。それはそれで気になるところだ。