平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

短期的フレンチトースト・アディクト。

会社最寄り駅のパン屋で買ったフレンチトーストがいい。
パン部分はバゲットになっていて、お値段は200円弱。
改札に向かう途中でふとそういうものが売られていることに気付き、なんとなく買ってみたのだがこれがなかなか美味い。
人生観が変わったとか、もう他のフレンチトーストは食べられない、とかそういう大げさな衝撃があるわけではないのだが、昼休みにこの甘くて柔らかいものをしみじみと噛んでいると、ああ、おいしいなあ、と思う。

そういえば、子供の頃は、父がたまにフレンチトーストを作っていたような気がする。父が作ったそれをはじめて見た時は、食パンをもとに何かを試みようとした失敗作にしか見えなかったのだが、食べてみると意外と美味くて驚いたものだ。父が作るフレンチトーストは、その後食べたどのフレンチトーストよりもバターが強かった。彼が作る料理は基本的に洋風で、基本的にバターや塩味が強めだったような気がする。お上品な口には合わない味かもしれないが、僕の口にはよく合った。
客商売なのに人見知りで、気が小さく、でも、真面目な父だった。
「だった」などと過去形で書いてはみたものの、今も元気に西東京で生きている。

冒頭に書いたフレンチトーストをはじめて買ったのは火曜日で、ちょっと気に入ってしまったので水曜日も買った。2日続けて昼食がフレンチトーストで、挙げ句水曜は2つも買ってしまったので、都合、2日で3個のフレンチトーストを食べたことになる。僕の人生の中では画期的なまでのフレンチトースト率の高さだ。

ただ、この短期間過剰摂取のせいなのだろうが、今現在、まったくフレンチトーストを食べたいと思わない。
今日の昼食には、なにかこう、しょっぱいものを食べたいところだ。