平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

イニシャルDM。

なんだかパソコンの調子が悪いなあ、などと思いつつ、あちこち触っているうちに一日が終わる……というような日なのであった。
パソコンの調子が悪いのは大変に困る。日々の雑文書きにパソコンとスマートフォンは欠かせないのである。なぜ欠かせないかと言うと、僕は字が下手で、漢字もあまり得意ではないからだ。漢字についての能力について少し補足すると、いわゆる「読めるけど書けない」というやつなのである。「読めない上に書けない」というわけではないのである。ここにわざわざこういう注釈を入れるのは僕のささやかなプライドのなせるワザというやつで、こういうところで少しムキになるあたり、我ながら可愛いと思う(冗談です)。
ちなみに、僕が使うパソコンは2台あり、その内訳は、外で使うための小さいノートパソコンと、自宅用のデスクトップパソコンだ(どうでもいい話だが、「デスクトップパソコン」という言葉を使うのはずいぶんと久しぶりのような気がする)。今回、駄々をこねているのはノートパソコンのほうで、そもそもクセが強くて使いにくいという評判のためか破格の大安売りになっていたものを買ったという経緯があるので多少の不具合については広い心で対応してやらなければならない。

自分の筆記能力の低さを補完するための機械のじゃじゃ馬ぶりに手を焼いたりしていると、「ペンですらすらと文章を書く」という、当たり前っちゃ当たり前のスタイルがひどく素敵なものに思えたりする。バッテリーの残容量とか、電波の入り具合とか、ウイルス感染とか、なんだかよくわからない「相性問題」とか、そういうことに気を使うこともなく、文章を書くために必要なものは、モノを選ばなければ数百円でそろえることができる。その軽快さ、軽やかさよ。
もちろん、自宅のパソコンで書いた文章をクラウドストレージに保存して、会社に行く途中の電車の中でスマートフォンを使って続きを書く、なんてことが容易にできる今の筆記スタイルはかなり便利だと思っているのだが、ペンで紙に文章を書く、というスタイルへの憧れはまた独特なのである。

ちなみに、今回調子が悪いのはノートパソコンのキーボード部分で、時々ではあるものの押したキーの文字が勝手に連打されるのである。「あ」と一文字入力しただけなのに画面には「あああああああああああああああ(以下略)」となにかの叫び声のような調子で「あ」が大量発生するのだ。
ということで、最近、僕がこのノートパソコンに付けたニックネームは「断末魔の叫び」、略して「ダンマツ」だ。なんとなく美人のタレントさんのような雰囲気もあり、けっこう気に入っている。