平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

夏度数はこれくらい。

夜になると犬がベッドに上がってきて、先に横になっている僕に寄り添うように眠るようになった。季節は秋に移りつつあるということなのだろう。ただ、しばらくすると「まだくっついて寝るには暑いわん」とかなんとか言いながらベッドを下り、床の上に移動して「はふん」とため息をつきながら寝たりする。つまり、そのくらいは残暑、ということだ。

外を歩いていると、そこここにセミの亡骸を見つけることになり、ああやはり夏は終わりなのね、という気分がさらに高まるものの、その気分が、「終わるもなにも、そもそも今年の夏って存在したんだっけ」という気分で上書きされてしまうのは、僕がまだ夏休みを取っていないからかもしれない。今年は9月1日の日曜日に小さなフェスを観に行く(聴きに行く?)ので、次の日の月曜は会社を休んでゆっくりしたいよね、というだけの理由で夏休みを決めてしまったのだ。夏休みを土曜からの9連休という風にカウントすると、今年の夏休みははやくも2日目にピークを迎えることになる。なんにしても、暑いなあとは思いつつも「夏ですな」という実感を得られないのがここ最近の僕なのだ。つまりそれは「これは暑いだけで、夏ではない」ということなのである。気分としては。

終りつつある夏を感じつつ、まだ夏はきちゃいねえぜ個人的には、という思いを抱える今日この頃、そのギャップを補正するために犬メーターを重宝している。

ちょっとくっつきたくなったけど、一晩中はいや。

今はこれくらいの夏なのだ。