平熱通信

妄想癖、心配性、よそみがち。

できごころや、ワイセツや。

先日知った、近所での「全裸発生」騒ぎ以来、ちょこちょことご当地ニュースを確認するようになった。

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全国区のニュースにはならないような、登場する地名から現場の場所がだいたい想像できるような、比較的近所を舞台としたそういう記事を読んでいてわかったことは、この界隈でけっこうな数の「公然わいせつ」系の事件が起きている、ということだ。

「公然わいせつ」について少し調べてみると、おおざっぱにいえば、「下半身の出してはならぬところを露出したり、なにか性的で不適切な発言をすることで、一般的な意味合いにおいて相手に嫌な思いや恥ずかしい思いをさせるであろう行為」ということになるようだ。
まあ、露出したり不適切な発言を浴びせたりしても「よっしゃ待ってました」とばかりに肯定的に受け止められてしまうケースもまれにあるかもしれないが、だからといって「ま、結果的には盛り上がったということで、今回の事件はなかったことに」とはならないようだ。また、「あまりにも暑かったので、深夜、全裸でひとけのない路地を散歩しました。ええ、もちろん、誰にも見られませんでしたよ」という状況でも、どうやら犯罪行為になるらしい(大ざっぱに調べただけなので、もしかしたら間違った解釈をしているかもしれないけれど)。

ご当地ニュースを見ていると、毎日というほどの頻度ではないが、一週間に一、二度くらい、その手の事件が起きているような気がする。僕は「わいせつ」そのものを否定する人間ではない(むしろ「わいせつ」の内容によっては前向きに支持しているかもしれない)が、犯罪ともなると話は別で、まして、僕の家族は構成員の75%が女の子(犬含む)ということを考えると、心配な気持ちにはなる。

この「意外と高いじゃないか」と思われる事件の頻度が、全国的なものなのか、それとも僕の近所特有のものなのか、なかなか気になるところだ。ただ、ふと思い返すと家族や知人の中にそういう公然わいせつな事件に出くわした人がひとりふたりいたりはするので、僕の想像よりもこの手の事件はよく発生しているのかもしれない。

そういえば、ある知人の女性は、買い物帰りに見知らぬ男に声をかけられ、
「自分は今現在現金こそ持ってはいないが、ポケットの中には換金すれば大金になる貴重なものが入っている。
ということで、どうだろうか」
……という依頼(?)を受けたことがあるらしい。「どうだろうか」の意味するところは具体的には語られなかったが、その息使いその目線から「あなたの持っているわらしべと僕の貴重品を交換してください」というような話ではないようだと判断し、毅然たる態度で拒絶したらしい。「そもそもそういう話を持ち掛けるなら現金持ってるのが前提ですよね」という、事件後に聞いた彼女の感想は置いておくとして、そもそもポケットに入る貴重なものとはなんだったのだろう。飛行石とかだろうか。

「公然わいせつ」をする人は、おそらくとてもわいせつな気持ちになりたくて様々な方法を実行しているのだろう。それらの行為はおおむね他人に迷惑をかけたり怖がらせたりするもので、だからこそ犯罪にもなるのだろうが、そこまでしないと自分の中のわいせつな気持ちが高まらないというのはなかなかやっかいなことだと思う。
ふと自分のことを振り返ると、比較的簡単に、ちょっとしたきっかけでわりとすぐわいせつな気持ちを高めることができるような気がする。いやはや単純な構造の人間でよかった、と思いつつこの文章を書いているのだが、それはそれとして、今、少し赤面しているのはなぜだろう。